研究開発課題7

社会変化に対応できるまちとくらしの探求

グループリーダー
中村 俊之

人口減少・高齢化の進展やライフスタイルの多様化により、従来の交通体系と地域の実態との乖離が顕在化しています。本課題では、こうした社会変化を前提にして、人々の生活行動や関係性、地域における活動のあり方に着目し、モビリティとライフスタイルの統合的な再設計を行います。具体的には、人の移動を単なる手段としてではなく、「活動・交流・価値創出を支える基盤」として捉え直し、データに基づく分析と地域との共創を通じて、持続可能で包摂的なまちとくらしの姿を描きます。

都市部においては、都市構造や人流特性に応じた最適なモビリティ配置・サービス設計の指針を明確化し、賑わいや都市活動の質の向上に資する実装を目指します。離島地域においては、エネルギー・移動の制約条件を踏まえつつ、地域資源を活かした脱炭素型のモビリティ・ライフスタイルの構築と社会実装を推進します。

これら取り組みを通じて、誰もが「行きたい・会いたい・参加したい」をかなえることができる社会の実現に向けた知見を創出し、地域ごとの特性に応じて展開可能な社会像として体系化していきます。

テーマ7-1

モビリティにフォーカスした都市のカタチ

ユニットリーダー
安藤 章

先進モビリティの都市への実装においては、対象都市の構造特性(土地利用、人口分布、活動密度、居住者のライフスタイル等)と、各モビリティが有する機能的特性(利便性、効率性、環境負荷、適用可能なサービス範囲等)を踏まえ、適材適所で配置することが不可欠です。しかし、その判断を支える体系的かつ定量的な基準は十分に整理されていないのが現状です。

本テーマでは、近年普及・高度化が進む先進モビリティ(オンデマンド交通、自動運転、シェアリングサービス等)の特性を整理するとともに、人流データや都市活動データを活用した分析に基づき、都市構造との関係性を明らかにすることを目指します。これにより、都市の類型や利用実態に応じた最適なモビリティ配置およびサービス設計の指針を構築します。

さらに、本拠点が開発する地域モビリティについて、既存公共交通との役割分担や補完関係を明確化し、都市空間への実装に向けた具体的な戦略(導入条件、運用ルール、制度設計等)を提示します。これにより、都市における持続可能で包摂的な移動環境の実現に資することを目指します。

テーマ7-2

離島における脱炭素型の地域モビリティ・ライフスタイルの探求

ユニットリーダー
中村 俊之

離島地域は、地理的制約に起因する移動・エネルギー面での課題を抱える一方で、豊かな自然環境や独自の文化・コミュニティを有する持続可能社会の先進的実証フィールドといえます。本テーマでは、こうした離島の特性を活かし、移動制約とエネルギー制約が同時に顕在化する環境下における「地域モビリティ・ライフスタイル」の構築を目指します。

実証フィールドである沖永良部島では、島民のライフサイクルや日常行動、地域資源の利用実態をデータに基づいて把握するとともに、モビリティ、エネルギー、および生活サービスを統合的に設計します。これにより、再生可能エネルギーの活用や移動の最適化を通じたカーボンニュートラル型ライフスタイルの社会実装を推進します。
また、地域住民・自治体・企業・教育機関が連携する共創体制のもと、高校教育との接続による探究活動を通じて、地域主体による意思決定・運用を促進します。さらに、実証を通じて得られた知見を体系化し、他の離島・過疎地域へ展開可能な汎用モデルとして整理・発信していきます。

MEMBER

グループリーダー・ユニットリーダー

中村 俊之

NAKAMURA, Toshiyuki

  • 岐阜大学 工学部 准教授

nakamura.toshiyuki.b9[at]f.gifu-u.ac.jp

  • 交通計画
  • 人間行動
  • 人流・流動のセンシングと推計手法開発
  • 地域コミュニティと移動課題解決

ユニットリーダー

安藤 章

ANDO, Akira

  • 名古屋大学 未来社会創造機構 客員教授
  • ⽇建設計総合研究所 顧問

[at]は@に書き換えてください。