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2023.1.11

自車位置推定(仮)

自車位置推定とは、自動車自身がいまどこを走っているのかを認識する技術のことで、自動運転の根幹にある処理と言えます。
自動運転の安全性を担保するためには、自車位置推定の「失敗」を精度良く検知する必要があります。そのため、推定結果の信頼度を把握することが重要となります。
本グループでは、自車周辺の対象物までの距離の情報(測距情報)と地図情報との照合に基づく自車位置の推定と、その推定結果の信頼度を同時に推定する「信頼度付き自車位置推定技術」を開発しています。

まず、深層学習を導入することで、高精度な自車位置推定と失敗検知を実現しました〔赤井ら,2019〕〔動画1〕。しかしながら、深層学習によるもののため、どのように推定したのか、その論理は暗黙的なものでした。そのため、現在は失敗を客観的に説明することができる自車位置推定の一般理論の構築を進めています。そして、測距情報全ての相互関係を重視し、人間のように俯瞰して、測距情報と地図情報を照合することで、より高精度な自車位置推定とその失敗の検知を実現しました〔Akai, et al., 2019〕〔動画2〕。

また、従来は、路上の物体を明示的に認識せずに自車位置推定を行ってきました。しかし、周囲環境の変化に対する頑健性を向上させるためには、観測物体の属性(地図上での存在,道路,建物等)を考慮することが重要となります。そこで、物体認識と同時に自車位置を推定する技術を開発しました。属性として、観測物体が地図に存在するか否かを扱うことで、高精度な自車位置推定が可能となり、動的な環境においても計算・メモリコストを増大させることなく、頑健性を向上させることが実現しました〔赤井ら,2019〕〔動画3〕。

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