2024.1.12
- 開催報告
シンポジウム「地域モビリティサービスの維持・発展は可能か?」(Mobility HINTシリーズ No.1)(12/15開催)資料付
令和5年12月15日(金)、地域を次世代につなぐマイモビリティ共創拠点は、開始以来1年間の成果と今後の取組みについて報告するシンポジウムを、FUJIホール(名古屋大学 EI創発工学館)とオンラインのハイブリッド形式で開催しました。
なお、本シンポジウムでは、「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期/スマートモビリティプラットフォームの構築」に採択された名古屋大学を含む4つのコンソの連携による「Mobility HINTシリーズ」※の一環でもありました。
当日の配信映像はこちら
資料
- 森川 高行PL(名古屋大学 教授)
「包摂的で持続可能な地域交通サービスに向けて~ COI-NEXT とSIP での取り組み~」 - 石田 東生SIP第3期PD(筑波大学 名誉教授)
「基調講演:SIP第3期 スマートモビリティプラットフォームの構築で目指したいこと」 - 力石 真教授(広島大学)
「交流の場が集積する新モビリティ指向型都市に向けた取り組み」 - 谷口 綾子教授(筑波大学)
「ナラティブで編まれる地域交通コミュニティ形成と人材育成プログラムの研究開発の概要紹介」 - 三輪 富生准教授(名古屋大学)
地域交通サービスを支えるスマートモビリティの公共財化について - 金森 亮特任教授(名古屋大学)
「名古屋駅周辺地域の回遊性向上に向けた取り組み」 - 赤木 康宏特任准教授(名古屋大学)
「地域を持続可能にする個人向け自動走行地域モビリティシステム」
講演資料は、登壇者の許諾が取れ次第、順次掲載していきます。
シンポジウムの冒頭、本拠点の代表機関である東海国立大学機構名古屋大学の杉山直総長と、主催者を代表して佐宗章弘名古屋大学副総長がそれぞれ挨拶しました。
続いて、来賓挨拶として、文部科学省 科学技術・学術政策局 産業連携・地域振興課 拠点形成・地域振興室の廣野 宏正室長、および共創の場形成支援プログラム 地域共創分野 第5領域の財満 鎭明プログラムオフィサー(名城大学 教授)より、それぞれ本拠点への期待を込めたお言葉をいただきました。
研究開発・取り組み紹介として、森川 高行プロジェクトリーダー(名古屋大学 教授)が、「包摂的で持続可能な地域交通サービスに向けて~COI-NEXTとSIPでの取り組み~」と題して講演しました。
拠点における取組みと成果を報告するとともに、今後連携を進めていく「SIP第3期/スマートモビリティプラットフォームの構築」の研究開発テーマ「先進的モビリティシステムを活用したスマート・ディストリクトの構築」を紹介しました。そして、両プロジェクトの連携により、包括的で持続可能なモビリティサービスの在り方を研究開発し、社会実装を目指していくと述べました。
基調講演として、「SIP第3期/スマートモビリティプラットフォームの構築」の石田 東生プログラムディレクター(筑波大学 名誉教授・学長特別補佐)より、「SIP第3期/スマートモビリティプラットフォームの構築で目指したいこと」と題して講演いただきました。
内閣府のSIP第3期の課題のひとつである「スマートモビリティプラットフォームの構築」の概要を紹介した上で、「自動車のための大きな道路」と「人のための小さなみち」のリ・バランスをはかり、都市内道路空間を人間のものにリ・デザインしていくといったモビリティに関わる取組みについてお話しされました。
パネルディスカッションでは、話題提供も兼ねたパネラーによる取組み紹介「インプットセッション」からはじまりました。
「SIP第3期/スマートモビリティプラットフォームの構築」における各コンソの取組みを、広島大コンソについては力石 真教授(広島大学)に、筑波大コンソについては谷口 綾子教授(筑波大学)に、それぞれ紹介いただきました。
続いて、マイモビリティ共創拠点における取組みについて、三輪 富生准教授(名古屋大学)が研究開発課題2を、金森 亮特任教授(名古屋大学)が研究開発課題1を、赤木 康宏特任准教授(名古屋大学)が研究開発課題3をそれぞれ紹介しました。
続く「ディスカッションパート」では、上記話題提供者に、交通経済学などを専門とする二村 真理子教授(東京女子大学)と、拠点メンバーであり弁護士としても活動している友近 直寛特任准教授(名古屋大学)がパネラーに加わりました。
「地域モビリティサービスの維持・発展に向けた視点」をテーマに、モビリティサービスの直接の利用者やそこからの運賃収入だけでなく、その周辺も含めた視点でサービスの維持を考えることが重要であること、画一的なものではなく地域の実情に合わせてカスタマイズすることなどが議論され、これから本拠点やSIPの各コンソ間での連携を深めていくことへの期待が示されました。
最後に森川プロジェクトリーダーが本シンポジウムのまとめとして、これからは小さなみち、いわゆるラストマイルを含む三次交通を大事にし、マインドセット・技術・制度の3本柱や、地域のニーズも深掘りしながら、求められている未来の姿からバックキャストしてプロジェクトを進めていくことなどを話しました。そして、本シンポジウムにご参加くださったすべての方へのお礼を述べ、閉会の挨拶としました。
※ 「Mobility HINTシリーズ」の「HINT」とは、「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第3期/スマートモビリティプラットフォームの構築」に採択された広島大コンソ(Hiroshima)、IBSコンソ(一般財団法人計量計画研究所)、名古屋大コンソ(Nagoya)、筑波大コンソ(Tsukuba)の頭文字を組み合わせたものです。4つのコンソは密に連携しながら研究開発活動を実施していきます。
更新情報
- 2024/01/12 ページ公開
- 2024/01/24 当日の配信映像を追加
- 2024/01/25 講演資料を追加掲載
- 2024/02/07 講演資料を追加掲載
- 2024/02/08 当日の写真を追加